給付日数・金額・支給開始日を比較

失業保険の
自己都合と会社都合の違い

給付日数は最大で180日、受給総額は約2倍の差がつくことも。
どちらに分類されるか、特定理由離職者とは何かまで解説します。

このページの内容

  1. 違いを一覧で比較
  2. 給付日数の差
  3. 支給開始日の差
  4. ケース別 受給総額の比較
  5. 会社都合扱いになる条件
  6. 特定理由離職者とは
  7. よくある質問

違いを一覧で比較

自己都合退職と会社都合退職で差がつくのは主に給付日数支給開始日の2点。 基本手当日額(1日あたりの金額)は同じ計算式ですが、最終的な受給総額は大きく変わります。

項目 自己都合 会社都合
必要加入期間 離職前2年間に12か月以上 離職前1年間に6か月以上
給付制限期間 原則1か月(令和7年4月以降) なし
支給開始日 離職日から約1か月+7日 離職日から7日
所定給付日数 90〜150日 90〜330日
国民健康保険の軽減 原則なし 最大2年間軽減

給付日数の差

最も大きな違いが給付日数。同じ年齢・勤続年数でも、会社都合のほうが長く給付されます。 特に45歳以上で長期勤続している場合、差は最大180日(約6か月分)にもなります。

自己都合退職(一般の離職者)

被保険者期間給付日数
1年未満受給資格なし
1年以上10年未満90日
10年以上20年未満120日
20年以上150日

会社都合退職(特定受給資格者)

年齢 \ 期間 1年未満 1-5年 5-10年 10-20年 20年以上
30歳未満9090120180
30-34歳90120180210240
35-44歳90150180240270
45-59歳90180240270330
60-64歳90150180210240

詳細は 給付期間のページ を参照してください。

支給開始日の差

離職後、すぐに受給が始まるわけではありません。共通で7日間の待期期間があり、 自己都合の場合はさらに給付制限期間(原則1か月)が加わります。

ケース 受給開始までの日数
会社都合・特定理由離職者 離職日から約7日後
自己都合(原則) 離職日から約37日後(7日+30日)
自己都合(過去5年で2回超) 離職日から約97日後(7日+90日)
自己都合+教育訓練受講 離職日から約7日後(給付制限解除)

令和7年4月改正のポイント

令和7年4月以降の離職者は、自己都合の給付制限期間が従来の2か月 → 1か月に短縮されました。 また教育訓練受講で給付制限が解除される新制度も開始されています。

ケース別 受給総額の比較

以下は同条件で自己都合/会社都合を比較した受給総額の目安です。

例:月収30万円・40歳・勤続12年

項目 自己都合 会社都合
基本手当日額 約6,000円 約6,000円
所定給付日数 120日 240日
受給総額 約72万円 約144万円
差額 約72万円(会社都合のほうが多い)

※基本手当日額は年齢区分別の給付率と上限・下限を適用。実際の金額は 失業保険シミュレーター で試算できます。

会社都合扱いになる条件

「会社都合」に分類されるのは特定受給資格者と呼ばれる類型。退職届に「一身上の都合」と書いていても、 実態が以下に該当すれば、ハローワークの判定で会社都合扱いになる可能性があります。

証拠を揃えることが重要

会社都合退職を主張するには、タイムカード・給与明細・診断書・メール等の証拠をハローワークに提出する必要があります。 退職前から記録を残しておきましょう。

特定理由離職者とは

「特定理由離職者」は、自己都合だが会社都合に準じた扱いを受けられる類型。 給付制限なし・国保軽減あり(※期間・条件は特定受給資格者と若干異なる)というメリットがあります。

該当するのは以下のようなケース:

判定はハローワークが個別に行います。「自己都合退職だから会社都合にはならない」と自己判断せず、診断書や医師の証明を揃えて相談してください。

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よくある質問

退職届に「一身上の都合」と書いたら自己都合になりますか?
退職届の記載だけで決まるわけではありません。ハローワークで提出する離職票の記載と、実態から判断されます。 パワハラや長時間労働などの事実があれば、証拠を添えて会社都合(特定受給資格者)扱いを主張できます。
会社に会社都合にしてほしいとお願いできますか?
お願いすること自体は自由ですが、会社が応じるとは限りません。 ハローワークで証拠を示して主張するほうが確実です。診断書・タイムカード・メール等を集めて相談してください。
自己都合でも給付制限が0になるケースはありますか?
はい、教育訓練の受講によって給付制限が解除されます(令和7年4月以降の制度)。 また特定理由離職者に認定されれば給付制限はありません。
自己都合から会社都合に変更できますか?
離職票の記載内容に異議がある場合、ハローワークで「異議申立て」ができます。 会社が記載した離職理由と異なる主張をする場合は、客観的な証拠を添えて申立てを行います。
国民健康保険の軽減は自己都合でも受けられますか?
原則として会社都合(特定受給資格者)および一部の特定理由離職者のみです。 対象者は国保料が前年所得の30/100で計算され、最大2年間軽減されます。自己都合では適用されません。